半年分。 

ここは企業のトレーニングセンターです。
当然、生徒は学業メインの学生ではなく
本業を別に持つ社会人です。


みんな本業で忙しいです。
出張やら会議やら
他に優先すべきことは山積みです。
もちろん
仕事だけが休む理由ではないでしょうが(授業がつまらない…とか)
出席率は正直よくないです。

何が理由で休んだのかは知りませんが
翌日、「昨日何したの?」なんていうメールを見れば
それはきっと仕事が理由だったんでしょう。

相手が学生だったら
休んだ人を授業の中でケアするようなことはあまりしません。
休んだ分のフォローは
次の授業までに他の学生から得ておくのがマナーですから。

でもここでは
前回休んだ人のための復習に
新しいことをインプットする時間を多少削ってでも
多くの時間を費やします。
そしてその復習では
前回出席した生徒に説明をしてもらい
自分はその話を聞きながら、
必要があればフォローを入れるオブザーバーになります。
そんなこんなで言いか悪いかわかりませんが
講座で作ったガッチリの「教案」は
このコースでは作っていません。
事前に、そのクラスで教えたいことをまとめたA41枚と
シュミレーションで作った理想の板書をデジカメで採り、印刷。

さて、今ひとつのコースを終え、
たったひとつ、最初のコースを終えただけですが、
その内容、というかコンセプトを
だいぶ変更しようと思っています。

さてどうしよう。
の前に状況整理。
もう一度。
生徒は学業メインの学生ではなく
本業を別に持つ社会人です。

今行っているトレーニングは複数ありますが
変更を加えようと思っているのは彼らの業務に直結する強制受講のコースではありません。
色々な理由で日本語に興味のある社員へのボランティアに近いコースです。
日本語を勉強したいと何となく思っていた人たちには
絶好のチャンスです。

モチベーションの源は何であれ、
新しい言語を学び始めるときに誰もが抱くイメージはきっと、
「コミュニケーションできるなんて考えもしなかった人と会話をしているエキサイティングな自分」
のはずです。

では、当初のポジティブなイメージを奪わずに
できるだけその状況に近づけるために
教師である自分がすべきことは何でしょう。

ニーズ調査とレディネス調査で
「これはきっと彼らに必要だな」
と思うことを教師がチョイスしてコースを組み立てることでしょうか。

何となくそうなのかもしれません。
でも多分違います。
学校なら、最大のニーズを捉えて
シラバスに適用するのが効率が良いし、
それが同時に利益を生むことになるんだと思います。

でも
ここは企業のトレーニングセンターです。

会社の稼ぎは別にあります。→利益を追うことは必ずしも必要ではないでしょう。
社員の本業も別にあります。→利益の源である彼らの本業に支障が出ては×。
                  本業のストレス以外のストレスはマイナス要因。

つまり、言語のトレーニングに限って言えば(マネジメントや技術者トレーニングもあるので)
自分がなるべきは「教師」ではなく「アドバイザー」なのかもしれません。
30人いたら30通りの「日本語を使ってやりたいこと」があるんです。
そしてそれがモチベーションであり続けてほしいです。

こちらが必要だと思うことを与えるのは
「最短」に見えて実は「最長」の道のりを与えてしまうことなんじゃないかと思います。

例えば、自分の英語の勉強を振り返ると、
自分の「英語を使ってやりたいこと」とマッチしない高校の英語の授業、最高にだるかったです。
もちろん、高校は指導要領があるわけで、そこから外れるのはかなり難しいでしょうし、先生の責任だけではありません。

だってそういえば
そのときの自分は、出たてのDVDプレーヤーの字幕変更機能に痛く感動し、
大好きな映画を英語字幕で何回も観ては、「このセリフステキだぁ」と感動し、
知らぬ間にリスニング力を得ていた気がします。

まして
これだけネットが普通に使える今なんだし
本当にやろうと思えば世界中の人とスカイプやらで映像つきで話せるし、
ネット上には生教材が無限に利用可能。(教師が教材探すときもネットを彷徨うわけで。)
たぶん究極的に言えば言語なんて一人で勉強できるはずです。

でも人間ですから、どんなに環境が整っていても「究極的」はカナリ難しいもんです。
だからこそ、傍でそのときそのとき適切なアドバイスとフォローをくれて
自分の進歩をほめてくれるアドバイザー的な先生がいてくれたら
それはそれは心強いし、この先生といつか話せるようにがんばろうと思うんじゃないかと。

独りよがりの、思い込み的発想の、夢物語かもしれないけど。
でも
少なくとも自分はそうやって言語を学べたら
ギリギリまでストレスフリーで楽しく学べるんじゃないかなぁと。

例えば電化製品が好きな自分ですが、
海外の家電ブランドをネットで手に入れたいので、そのための語彙を最優先でゲットしたいです。

送料、関税、支払方法、重量、などなど、それらの単語を先生に聞きます。

あ、てかネットだから発音だけじゃだめだった、つづりも教えてください。

注文してみよ

あ、送料載ってないじゃん、送料いくらですかって何ていうんだろ

てか「いくら」って何ていうの、あ、そもそも「何て」って何ていうんだ

みたいな。かなり大胆で大げさですが。

何が言いたいかといえば、
前回のコースでは導入授業で日本語のビジュアルイメージを伝えるためにひらがなをやりましたが、
とくに文字を必要としていない人や、予想外の形に面食らった人もいたんじゃないかと。
そういう人が、この文字を覚えるためだけに2週間費やしたとして、
その2週間で、例えば彼らの興味のあることを最優先に初めて、その結果としてひらがなが必要になった場合との学習効果を比べたら結構大きな差になるんじゃないかなと感覚的に思ったわけです。

少なくとも自分の今行っているコースではこれが最良な気がする…。
そして少なくとも初級レベルではこのストレスフリーな感じは重要だとも思う。
だってその後の学習のモチベーションは初級をやったときの楽しい感覚だと思うから。

たしかこれって、大学のときの経営学かなんかであった
マズローの欲求5段階モデルとかとも若干リンクしてる気がする。
今になってああ、なるほどと。

「忙しくてもやる人はやる」
確かにそうです。
要領のいい人はいくらでも時間が作れるでしょうし
勉強することに高いプライオリティをつけている人には
忙しさなんて勉強できない理由にならないのかもしれません。

でも、そういうのは置いときましょう。
仕事に大半を費やし、ようやくできた自由な時間。
遊びたいし
寝たいし
家族と過ごしたいし
恋人と過ごしたいし
友達とすごしたいんです。
人間ですから。

そして
それらと同じように自分を成長させるための時間もほしいんです。

さて、じゃあどうすんのさ、というとこにたどり着きました。

今日はここまでにしとこう。
この半年間で感じてきたことを整理できただけでも結構有意義だし。
ただ思考そのもののアウトプットなので、起承転結も何もありません。
支離滅裂な上、脳はショート寸前です。
ダラダラな思考に付き合ってくれてありがと。
[ 2008/06/30 19:03 ] 思いつきメモ。 | TB(0) | CM(3)

うん。上手く言えないけど良いと思います。
ブログの内容から見えるほんの少しの状況(近況)しか分からないので、『あ〜分かる』とか『それどうなの?』、なんて知ったかと言うか何と言うか野暮な事は言いません。

でも、良いと思います。
[ 2008/07/01 00:29 ] [ 編集 ]

パワフル!

ふふふ。整理するための文章にはパワフルさが感じられるのでカナリ好きです。しかもズミの文才がいい感じに表現できてて、個人的には、ズミがいままで書いてきたブログの中で一番好きかもしれません。さて、恐れながら申し上げますw。えーっ・・、ボクは何をするにしても要するに全てはHeartだと思ってます。そのHeartを奮い立たせてあげるヒントを与えるコトが「立場の上に居る者」の役割だとも考えてます。そして野生的勘・論理力を以って、いつもの思考サイクルによって見出す感じです。きっとズミはわかってるんでしょうけど。。。継続的にしろ瞬間的にしろ、全力って感じがして、ちょっと嬉しくなりました。そーゆーの大好物。話したくなったらいつでもTELしてきてくださいな。話すことでも整理できますよって。
[ 2008/07/01 00:53 ] [ 編集 ]

がむしゃらにやる期間をひとつ過ぎて
考える時間が持てる今の環境、
とても恵まれてると思う。
だからひたすら考えに考え抜いて
イイもん作っていこうと思います。
もちろん考えるだけじゃダメだけど。
[ 2008/07/05 09:29 ] [ 編集 ]

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